2017年11月18日土曜日

10 ドルで Sous Vide (真空低温調理法)を試してみる。

Sous Vide (スヴィードゥ)、日本語では真空調理法または低温調理法と呼ばれる。フランスで発明された調理法で真空パックした食材を60℃~70℃位の温水中で長時間加熱する方法でレストランチェーンなどで、レアでもちゃんと加熱されたステーキなどを簡単に作るために利用されてきた。

この調理法を知ったのは数年前、インターネットニュースサイトでサンフランシスコの起業家が家庭用 Sous Vide 調理器具を製品化するためにクラウドファンディングを募集しているという記事を読んだ時。早速 Kickstarter のWeb サイトに行って調べてみると「何だただの恒温水槽じゃないの。こんなものに出資する人がいるのか?」とバカにしていた。
ところがその会社 Anova は今や 家庭用 Sous Vide のリーディングカンパニー、ひいてはスマートキッチン製品を代表し、その Sous Vide マシン(約$150)は百貨店 Target の店頭に並ぶほどポピュラーになった。そして今年2月にはスウェーデンのエレクトロラックス社に 250ミリオンダラー (約280億円)で買収され、今では彼らはビリオネアだ。パパチャックは自分のビジネスセンスのなさを改めて認識する。

当時は我が家には真空パック機もないため、実際に試してみることもなかった。 今回調べてみると日本では真空パック機はそれほど普及していなくて皆さん ジップロックで真空低温調理をされているようで、「なるほどその方法があったか。」と感心している。

今年のクリスマスには何を買おうか?そうだ真空パック機を買おうと思い立ったのが数週間前、早速Amazon.com のWish List に入れておいた。

こちらでは薄切り肉が手にはいらないので、塊肉を買ってきて自分でスライスし、ジップロックに入れて冷凍保存していたが、どうしても冷凍焼けが発生。いつかは真空パック機が欲しいと思っていた。

まだ Black Friday セールも始まっていないのに、FoodSaver 社の 真空パック機が50ドルまで一瞬下がったの思わずポチッ。その真空パック機が先週我が家に届いた。届いたら早速使ってみたくなるのが人情、壊れていないことも確認しなくちゃね。というわけで、そうだ! Sous Vide を試してみよう!
でもママチャックは血も滴るレアステーキなんてもってのほか、ミディアムウェルぐらいがちょうど良いという人ですから、 はたして Sous Vide で調理した肉を気に入るか?大いに疑問、そんなものに 150ドルなどという大金は掛けられない。
Sous Vide マシンの原理はいたって単純。 水槽、ヒーター、精密温度調節器、撹拌機が揃えば良い。水槽は鍋。精密温度調節器はすでにある。我が家ではヨーグルト、パンの発酵のためオーブンを丁度良い温度に保つ精密温度調節器を、デジタル温度調節器(30ドル)熱電対センサー(約5ドル)リレー(約9ドル)で、DIYしてあるのでそれが利用できる。ヒーターは新たに1350W の投げ込みパイプヒーターを購入(約10ドル)。一番の問題は撹拌。ネット上をいろいろ調べてたどり着いたのが小型の水中ポンプを利用する方法。池など水の循環に使用するポンプで、一番小型のもの、水冷コンピューターのCPU冷却などにも使用される。そのポンプは既に水耕栽培の培養液を夏期冷やすために購入したがポンプが小さすぎてうまく働かず、使用していなかったポンプがある。新たに購入すると7ドルちょっと。はたしてこのポンプは温水中でも使用できるのか?疑問だったが、Amazon のレビューを検索すると、このポンプを Sous Vide に使用している人がいたので多分大丈夫だろう。

早速今日セットアップして Sous Vide を試してみる。
レシピは Anova 社のWebサイト Sous Vide Pork Tenderloinを参考にする。

ママチャックに豚のヒレ肉を買ってきてもらった。


これがセットアップ


ヒーターと水中ポンプ部分を拡大


ヒレ肉は水洗いしてからキッチンペーパーで水分をよく拭き取る。


ヒレ肉が大きすぎるので半分にカットして、塩、砂糖、スパイス(ローズマリーと胡椒)をまぶし


専用バッグに入れて真空パックする。


60℃の温水に2時間超浸ける。


袋から取り出し、肉の中心温度を測ってみるとちゃんと中まで60℃になっている。


高温に熱したスキレットで表面に軽く焦げ目をつける。


キノコのソテーを一緒に和えてみた。
肉はピンク色で柔らかくジューシー、料理の出来にママチャックも大満足。
表面は熱々で中は柔らかく、きれいにカットするのが難しい。包丁を研がなければ・・・・・

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