2015年12月13日日曜日

室内などパノラマ近接撮影する方法

遠景のパノラマ撮影をする際にはカメラ手持ちで、ぐるっと回れば問題なくステッチングできるのだが、室内のパノラマ撮影など近接パノラマ撮影ではたとえ三脚を使用しても綺麗に画像がつながらず、絵がずれてしまう。これはカメラを回転するときの中心点とレンズの光学的中心点(ノーダルポイント、Nodal Point)がずれているために発生する視差(パララックス、Parallax)によるもの。
このパララックスの影響を排除するために、ノーダルスライダー(Nodal Slider)という道具があることを最近知った。
早速 140mm のノーダルスライダー (約29ドル)を Amazon で購入。
ついでに回転面の水平が簡単に出せるように、パンニングクランプ (約38ドル)も購入。



これがパノラマ撮影のセットアップ。 上から
L-ブラケットを取り付けたカメラ(縦ピクセル数を稼ぐため縦位置で撮影することが多い。)
ノーダルスライダー
パンニングクランプヘッド
自由雲台
三脚
Arca-Swiss 互換のクランプはこのようなシステムが安価に組めるので便利だなぁ。

さて、各レンズのノーダルポイントを調べなければならない。ズームレンズの場合にはその焦点距離によってもノーダルポイントは変化する。
垂直な棒2本をカメラ近くと遠くに置き、その2本の視差がなくなるようにノーダルスライダーを動かしてノーダルポイントを探る。
ウッドチャックは手近に スライディングウインドウの窓枠とデッキのパーゴラの柱を2本の棒に見立てる。


これがセットップ。


カメラ正面に窓枠とパーゴラの柱が僅かな隙間で入るようにする。


カメラを左右に振ってその隙間の間隔を見る。視差があれば間隔が変化する


ノーダルスライダーをスライドさせ、間隔が等しくなる点がノーダルポイント。

これが所有レンズのノーダルポイントの結果。なんか安物のレンズしかないなぁ。

この数字は 140mm ノーダルスライダーに刻んである目盛りがパンニングヘッドに刻んである目盛りのゼロ点と交差する点の数字なので一般化はできない。

ズームレンズのデーターをグラフにすると



このレンズは焦点距離 35mm で鏡筒が一番短くなる。 ノーダルポイントもそれに対応している。


1.8mx2.4mの小さな温室内を Bower 14mm でパノラマ撮影した結果。

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